占い師という仕事をしていると当然のことながら色々な場面に出くわします。よく占い師同士が話しているのも端で聞いていると「共感することが大切」と言う言葉をよく聞きます。そしてこれを否定する占い師はあまりいません。
たしかにクライアントの気持ちに寄り添い、共感し、時として勇気づけてあげるなどは占い師がよく求められることだと思います。それ自体を否定は私もしません。
ただ、私にはクライアントに共感して、というのはできません。
もちろん、寄り添う気持ちは持っています。しかし共感してしまって、勇気づけたり励ましたりすることに主軸がいってしまっては「占い師 である必要がなくなる」と私は思うのです。それだったら友人に相談するのと代わらないし、気の利いたカウンセラーに相談するましだと思ってしまうからです。
占い師というのは普通では知ることができないことを読み取って知らせることが仕事の第一義です。そこがぶれてはいけないと思います。だから私は「共感すること」を間違っても第一義にはしませんし、もっと言えばそれを拒絶さえします。そして真実を明らかにし、普通で走り得ない未来のことを読み取ったり、目に見えない法則や影響などを読み取ったりしてそれをお知らせすることを第一義としています。その上で一緒に解決策を考えていくのです。その考えるということでも私の主観は入れません。あくまでもカードや星回りを読み取ったものを題材に論理的に考えるのです。そうやってクライアントが納得できる答えを導き出すのが私の仕事だと思っています。
そこには「共感」は必要ないのです。
時々私のことを人に共感することができない欠陥人間だと言う人もいます。たしかにそうかもしれません。でも、共感することなら占い師でなくてもできます。占い師は占い師でないとできないことをすべきだと私は信じているのです。そして私のクライアントさんのほとんどが帰りは笑顔になってくださっています。